サッカーのイングランド・プレミアリーグに所属する8クラブは21日までに、南アフリカで先に開催されたワールドカップ(W杯)で応援に使われ一躍有名になった同国の民族楽器ブブゼラをスタジアムで鳴り響かせることを禁止する方針を打ち出した。
暴力の武器と化す可能性や他人への迷惑、聴覚での健康障害への恐れなどが背景要因にある。プレミアの2010-11年シーズンは8月14日に開幕する。
最初に使用禁止を打ち出したのはトットナムで、警察や地元当局との協議の末、ブブゼラや類似の道具を本拠地のスタジアムに持ち込むことを禁止するとクラブのウェブサイトで発表した。ブブゼラの音量で緊急避難放送などが観客に届かない危険性があるとの理由も挙げている。
同じロンドンのクラブであるアーセナルも禁止措置を発表。W杯南ア大会でブブゼラの音量が審判の間や監督から選手への指示伝達の支障となったことなどの問題も踏まえた決定としている。持ち込み禁止を打ち出したほかのクラブは、ウェストハム、サンダーランド、リバプール、エバートン、フラムやバーミンガム。
一方、サッカーのイングランド協会は21日、サッカーの聖地ともされるウェンブリー競技場で、8月11日に予定するハンガリーとの国際親善試合でブブゼラの持ち込むを禁止する計画はないと述べた。英国のPA通信が伝えた。