イスラエルのネタニヤフ首相は20日、パレスチナ自治区ガザの封鎖を緩和すると発表した。同日の治安閣議で決定した。
封鎖緩和の方針は、17日に開かれた治安閣議で打ち出されていた。
中東和平特使を務めるブレア元英首相が同日、ネタニヤフ首相との会談後に語ったところによると、イスラエルはガザへの持ち込みを許可する品目のリストに代わって、武器など持ち込み禁止品のリストを発表し、民生物資はすべて搬入を認める。ネタニヤフ首相はさらに、検問所の業務拡張や、国際支援団体がガザへ入る際の手続き簡素化などの措置を、できるだけ早く実施すると述べた。
ただ同首相によると、ガザ行きの船に対する軍の検査は続行する。積み荷は同国のアシュドット港で検査したうえで、ガザへ届けるとしている。
米ホワイトハウスはこの決定を歓迎するとの声明を出し、オバマ大統領が7月6日のネタニヤフ首相訪米時に、新たな方針とさらなる追加措置について協議することを望んでいると述べた。
一方、パレスチナ議員らは「国際社会の圧力を受けた中途半端な措置だ」などと批判。自治政府の報道担当者はCNNの取材に対し、イスラエルは封鎖を全面的に解除すべきだと語った。