南米コロンビアで30日、ウリベ大統領の後任を選ぶ大統領選の投票が行われた。即日開票の結果、いずれの候補も得票率が過半数に届かなかったため、上位2候補の間で6月20日に決選投票が実施されることになった。
選挙には6人の候補者がたち、選挙管理当局によると開票率99%の時点で得票率はフアン・マヌエル・サントス前国防相(58)が46.6%で首位、2位のアンタナス・モックス元ボゴタ市長(58)は21.5%だった。
投票はほとんどの地域で順調に行われたが、政府によれば内陸部で軍と武装集団の衝突があり、兵士1人が死亡した。
2期を務めたウリベ大統領は、左翼ゲリラ組織コロンビア革命軍(FARC)に対する強硬姿勢で国民の高い支持を集めた。隣国ベネズエラとの間では、コロンビアが反ベネズエラ的勢力を支援しているとチャベス・ベネズエラ大統領が非難するなど、関係が悪化している。
サントス氏は米ハーバード大学やタフツ大学フレッチャースクールに留学した経験を持ち、コロンビア政府の貿易相、財務相を歴任、国防相としてFARC対策の陣頭指揮を取った。
モックス氏は1995~97年と2001~03年にかけて首都ボゴタの市長を務めた。ツイッターやフェイスブックといったソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を駆使した選挙戦で若者を中心に支持を伸ばしている。