オバマ米政権高官は18日、イランの核施設に対する軍事作戦が必要だと米大統領が判断する事態になった場合に備え、米国防総省と中央軍が計画の見直しを進めていることを明らかにした。
この問題に詳しい高官がCNNに語ったところでは、オバマ政権の国家安全保障担当者の間でイランの核開発に対する懸念が増大、オバマ大統領が軍事作戦について決断しなければならなくなった場合に備え、対応を準備しておく必要があるとの認識が強まった。
ゲーツ国防長官は1月、ホワイトハウスにあてた極秘文書で、イランの核兵器開発阻止に向けた米国の政策と軍事行動の可能性をめぐり懸念を表明したという。
米ニューヨーク・タイムズ紙が18日にこれを報じたことを受け、ゲーツ国防長官は同日談話を発表。問題の文書について「米政権が今年に入りイランへの圧力路線に軸を移す中、わが国の防衛計画手順においてさらなる省庁間対話と政策決定が必要になる次の措置を挙げた」と明らかにした。
ただしこれは国家安全保障チームからの「警鐘」を意図したものではないと述べ、秩序正しく時宣にかなった意思決定のための疑問や提案を提示したものだと強調。「米国はわが国の利益を守るため、幅広い不測の事態に対応する準備を整えている」と指摘した。