潜水艦とたばこは相容れない米海軍は、潜水艦のデッキ下での喫煙を今年の12月31日付けで禁止すると発表して以降、隊員に禁煙を呼びかけている。
バージニア州ノーフォークの潜水艦隊の広報を務めるマーク・ジョーンズ少佐は、「この方針は、たばこを吸わない水兵の健康を考慮して開始された。彼らが副流煙の有害な副作用にさらされるのは不公平」と語る。
ジョーンズ氏によると、09年に同艦隊が大きさの異なる4種類の潜水艦を含む9隻の潜水艦を対象に調査を行った結果、非喫煙者が副流煙の影響を受けていることが分かったという。
現在、米海軍は71隻の潜水艦を保有し、およそ1万3000人の隊員が勤務しており、最近の調査では、そのうちの35~40%が喫煙者だという。
ジョーンズ氏も隊員から不満が出ることは覚悟している。しかし、海軍は積極的な禁煙プログラムを用意しているという。また今後、潜水艦では二コレットガムやニコチンパッチといったニコチン置換療法(NRT)も受けられるようになる。
実は以前も、潜水艦での喫煙は一部のエリア内に制限されていた。今後もデッキ上での喫煙を認めるか否かは個々の艦長の判断に委ねられる。