アフガニスタン南東部のパクティカ州で昨年6月29日夜、軍陣地で哨戒任務を終えた米陸軍一等兵が消息を絶った事件で、イスラム武装勢力系のウェブサイトは7日、この兵士がテロとの戦いの無益さを主張したとするビデオ画像を掲載した。
TheUnjustMedia.comが載せたものだが、信ぴょう性は不明。米国防総省当局者は、同兵士が姿を消した後、アフガンの反政府武装勢力タリバンが拉致した可能性に触れていた。
この兵士はバーグダール一等兵で、あごひげをはやし、長い間着込んだ陸軍戦闘服姿で現れ、名前と階級、住所を明かし、自らの友人や両親の名前、陸軍での勤務内容にも言及した。
その上で、テロとの戦いで米国人、アフガン人が命を失っていることは正当化出来ないと主張し、戦闘の停止や自らの解放を求めた。また、健康状態に問題がないことを示すかのように、体を動かして見せている。
アフガンでは過去に、タリバンが拉致した人物のビデオ画像をたびたび公表しているが、解放後、画像での発言内容は無理強いされたものだったことを示唆している。
同一等兵が拘束されているとするビデオ画像はこれまでに2回サイトに掲載されており、最近では昨年の12月に掲載されていた。この際も米軍によるタリバン掃討のアフガン軍事作戦の目的について疑問を呈していた。