2010年のタイヤルールを変更することでF1チームが同意した。今年からグリッド上位10人のドライバーは、予選時に使用したものと同じタイヤでレースをスタートすることになる。
この改訂は給油がなくなった今年、競技に戦略的要素をもたらそうという狙いで導入された。ショーの改善を見込んでF1のスポーティング・ワーキング・グループ(SWG)が提案したものだが、形式上、F1コミッションとFIAの世界モータースポーツ評議会の承認を受けなければならない。
チームは、予選で速いラップタイムを出せる一方で、レースで摩耗の激しいソフトコンパウンドか、1ラップのタイムでは劣るものの、より耐久性のあるハードコンパウンドか、どちらかを選ばなければならない。重い燃料を積んでレースをスタートすることになるため、予選に強いソフト側を選んだドライバーは、序盤で慎重な対応が必要になる。
だが、もしもレース日にコースがぬれていたり、雨が降っていた場合はどうするのか。適切なタイヤへの変更が認められる可能性が高いが、そうなるとハード側のコンパウンドで予選を戦った者は、ドライで得られたはずの第1スティントのアドバンテージを失ってしまう。やはり、最終的には天気予報の正確性が週末の戦略において、より重要になるといえる。
SWGによる土壇場のルール変更はこれで2度目。26日(月)には新しいポイントシステムが承認されたばかりだ。