イスラエル考古庁は21までに、イスラエル北部の都市ナザレで、イエス・キリストの生誕前後の時代の住居跡を発掘したと発表した。この時代の住居跡がナザレで見つかったのは初めて。当時のナザレを知る大きな手がかりになると期待されている。
考古庁によると、この時代の墳墓は数多く見つかっているが、住居などは見つかっていなかった。発掘場所はナザレの新市街地にある受胎告知教会のすぐ近くで、現在建設が進められている、イエス・キリストの母マリアの生涯を紹介するナザレ国際マリア・センター建設予定地だった。
建設に先立つ発掘調査で見つかった住居には部屋が2つあり、中庭と雨水を貯める貯水池跡があった。また、紀元1-2世紀頃の陶器片なども見つかった。
受胎告知教会は、マリアがイエス・キリストを身ごもったことを天使から知らされた場所に建てられており、かつてはマリアが夫ヨセフと暮らしていたとされている。
マリア・センター建設を進めるナザレ当局は、この住居跡を保存し、同センターで展示することを計画している。