ブレア前首相は11日、米と共に踏み切ったイラク戦争を振り返り、例え大量破壊兵器(WMD)があるとの証拠がなかったとしても開戦に踏み切り、フセイン元大統領を排除する決定を下しただろうとの考えを示した。英BBC放送との会見で表明した。
ブレア前首相はイラク軍事作戦を開始する前、同国は生物・化学兵器を45分以内に配備できる態勢にあるなどとし、WMDの存在を戦争の大義としていた。前首相はBBCとの会見で「元大統領を追放した判断は正しかった」と主張。脅威を取り除くためには、他の議論を展開しても実行しただろうと語った。
地域の脅威を排除するためにもイラクの政治体制の変化は必要だったとし、権力を握っていたフセイン元大統領と息子2人とはうまくいくとは考えられなかったとした。
前首相は04年、イラクがWMDを保持しているとの情報は誤りだったことを認めている。
英では現在、イラク戦争参戦の経緯や是非などを調べる独立調査委員会の作業が進んでいるが、ブレア氏は来年初めにも同委で証言する予定。