国連合同エイズ計画(UNAIDS)とWHOは24日、エイズウイルス(HIV)感染実態に関する09年版の報告書を発表、HIVの新規感染者がここ8年間で17%減少し、感染対策の効果が表れたと述べた。
報告書によると、過去5年でHIV感染者は増加したが、抗レトロウイルス治療や延命措置によって死者数は10%減少した。
地域別に見ると、サハラ砂漠以南のアフリカ諸国は新規感染者が約15%(約40万人)減少した一方で、世界全体の感染例の67%が集中する最悪の状況は変わっていない。アフリカ南部スワジランドでは成人感染者の3分の2以上が25歳以上だが、この年齢層に向けた感染対策はほとんど行われていない。
東アジアでは新規感染が25%、南アジアおよび東南アジアでは10%それぞれ減少した。東欧は過去に薬物注射による新規感染者が増加したが、現在はほぼ横ばいになった。東欧と中央アジアでは、薬物使用者との性交渉を通じて感染が広がっているという。