米消費者製品安全委員会(CPSC)は23日、カナダのストーククラフトが製造したベビーベッド210万台のリコールを発表した。構造上の欠陥が原因で、乳幼児が窒息する恐れがあるとしている。
対象となるのは「Fisher-Price」のロゴが付いた柵を上下できるタイプのベビーベッド。1993年1月から今年10月にかけ、シアーズやウォルマートなどの米小売大手、アマゾンなどのネット通販大手で販売され、米国で約120万台、カナダで96万8000台が流通している。
上下できる柵はプラスチックの部品で取り付けてあるが、知らないうちに外れてマットレスと柵の間に隙間ができ、乳児がはさまれて窒息したりベッドから落ちたりする恐れがあるとして、CPSCは直ちに利用を中止するよう呼び掛けている。
これまでに柵が外れる事故が米国で67件、カナダで43件報告され、うち4件で乳幼児が窒息、20件でベッドから落ちて脳震盪を起こしたり軽傷を負ったという。
柵を上下できるタイプのベビーベッドは各メーカーの製品でリコールが相次いでおり、品質基準の強化を求める声も出ている。ニューヨーク州東部のサフォーク郡は10月、このタイプのベビーベッド販売禁止を議会で決議した。