イスラム過激派によるテロとの戦いで最前線に立つアフガニスタン、パキスタン、インドの国連大使が22日、CNNのニュース番組で一堂に会し、団結の必要性を語り合った。3者はまた、米軍のアフガン増派を支持する立場で合意した。
異例の顔合わせとなった番組の中で、パキスタンのハルーン国連大使は「われわれ3カ国は同じ歴史や背景を持つ。細かい違いはあるにせよ、善意は共通している」と強調。テロに立ち向かう「困難な時期」を助け合って乗り越えるには「一致団結」が必要だと訴えた。アフガンのタニン国連大使、インドのプリー国連大使もこれに同意した。
ハルーン大使はまた、パキスタン軍が同国北西部で展開しているイスラム強硬派タリバンの掃討作戦に言及。国際社会からの支援の約束が果たされず、作戦は資金不足に陥っていると訴えた。
プリー大使は、08年11月にムンバイで起きた同時テロ事件の傷がいえない同国の現状を説明した。同事件にはパキスタンのイスラム過激派組織が関与したとみられている。
タニン国連大使は、11月に予定されるアフガン大統領選の決選投票に国内外の注目が集まっていると指摘。アフガンへの米軍増派に消極的な立場を示す米国民に、支援の継続を訴えた。プリー大使も、テロに勝利するためにはすべての関係国が力を合わせ、国境を超えた包括的な作戦を最後まで遂行するべきだと主張した。