隣国同士で約1世紀近く対立関係にあったアルメニアとトルコの両国外相が10日、永世中立国スイスのチューリヒで国交樹立協定に署名し、和解に向けて歴史的一歩を踏み出したと言う。
署名後に発表される声明文の文言をめぐりアルメニア側が異議を申し立てたため、署名の開始時間は大幅に遅れた。結局アルメニアもトルコも、署名終了後の声明発表を行わなかった。
両国はオスマン帝国時代のアルメニア人大量殺害に関する歴史認識問題や、アルメニア系住民が多いアゼルバイジャンのナゴルノカラバフ州の問題をめぐって対立してきた。今回の協定で両国は、議会批准を経たうえで、2カ月以内に1993年から封鎖されている両国国境を再開するとしている。