米国勢調査局によると、過去40年にわたって続いていた移民の増加が、07年から08年にかけてストップした。一方、国土安全保障省によると、07年の帰化数が急増、08年の大統領選に向けて国民になった人が多いと見られている。
統計によると、米国外生まれの割合は07年の12.6%に対し、08年は12.5%で、誤差などを換算すればほぼ同数と見られる。米国外生まれの割合は1970年以降、増加が続いていた。
移民が減ったのは、世界的な景気後退による影響が強いと見られ、米国外生まれ人口の減少は特にカリフォルニアやフロリダ、アリゾナといったメキシコ移民が多い州で顕著となっている。
また、国土安全保障省によると、06年から08年にかけて、米国への帰化申請が急増し、新たに240万人が米国民となった。帰化申請数が最も多かったのは07年で、翌08年の大統領選に向け選挙権を獲得したいと考えた移民が、帰化したと見られている。