アフガニスタンでテロや戦闘に巻き込まれるなどして死亡した民間人の数は、8月に今年最悪を記録したことが、国連がこのほどまとめた報告書で明らかになった。
報告書によると、同国では今年初めから8月までに、約1500人の民間人が死亡した。このうち約7割は反政府勢力、約2割は政府側の攻撃による死者だったという。
8月の死者数は明記していないが、増加の背景要因として、治安悪化の傾向に加え、同月20日に実施された大統領選にともなう戦闘の激化を挙げている。
大統領選では不正の指摘が相次ぎ、最終結果はまだ発表されていない。今月16日に発表された暫定集計では現職のカルザイ大統領の票が過半数に達したが、選管は不正疑惑を検証したうえで、10月上旬までに結果を確定する見通しだ。
報告書は、最終結果の発表にともない、暴力が再び激化する可能性があるとの懸念を示している