東南アジアを流れるメコン川流域の調査で、鳥類やヤモリを餌にするヒョウ柄のカエルなど新種の動植物が08年だけで163種類も見つかったとする報告書を、世界自然保護基金(WWF)がこのほど発表したと言う。
メコン川はカンボジア、ラオス、ミャンマー、タイ、ベトナム、中国雲南省を流れ、多様な生態系で知られる。報告書によると、昨年の調査では植物100種、魚類28種、爬虫類18種、両生類14種、哺乳類2種、鳥類1種の新種が確認された。
ほかのカエルや昆虫、鳥類を餌にする毒ガエルはタイ東部で、猫のような目をしたヒョウ柄のヤモリはベトナム北部のカトバ島でそれぞれ発見。哺乳類はジャコウネズミやテングコウモリなどの新種が見つかった。
メコン川流域では1997年以来、1200あまりの新種が見つかっているという。その多くはこの地域にのみ生息する固有種だといい、WWFは「この地域ほど大型の哺乳類がたくさん見つかった場所はほかにない。まだ未知の部分も多く、生物多様性の観点から見ると、これからも大量の発見があるだろう」(アジア種保護プログラム責任者バーニー・ロング氏)と指摘する。
しかし急ピッチで進む流域の開発や地球温暖化の影響でこうした種が絶滅の危機にさらされているとして、WWFは警鐘を鳴らしている。
新種が見つかったとは言え、その場に踏み入らない様にして欲しいなぁ
自然のままで