アフガニスタンのカルザイ大統領は21日、同国駐留米軍のマクリスタル司令官が求めている米軍の増派を支持する考えを表明したと言う。
カルザイ大統領はCNNの取材に対し「(増派要請は)適切であり、われわれも支持する」と述べ、アフガニスタンの地域や市民に対する守りを強化する必要があると訴えた。
アフガニスタンには現在6万2000人規模の米軍部隊が駐留しており、米国防総省は年内に6000人の増派を計画している。
米紙ワシントンポストの報道によると、マクリスタル司令官は8月末に提出した非公開の報告書で、1年以内に米軍部隊を追加増派しなければアフガンでの任務は失敗に終わる恐れがあると警告していた。
カルザイ大統領は、8月の大統領選の投開票をめぐる不正疑惑の矢面に立たされており、米軍増派に反対する勢力の中からはカルザイ政権の正当性を問う声も出ている。これに対してカルザイ大統領は、反対勢力が特定の結果をでっち上げて投票のやり直しを画策するのは「アフガン国民の意思に背くものだ」と強調した。
暫定的な開票結果ではカルザイ大統領の得票率が54%に達したが、不正疑惑をめぐる調査が終了するまで結果は確定されない。