インドネシアのジャワ島中部にある村落の家屋で17日未明起きた、テロ対策の特殊警察部隊と同国に拠点があるイスラム過激派ジェマア・イスラミヤ(JI)構成員との銃撃戦で、国家警察のダヌリ長官は17日、JI分派の武闘派を率い、指名手配されていたノールディン・トップ容疑者(40)を殺害したと述べた。
遺体の指紋の照合で確認したという。銃撃戦では4人が死亡、3人が拘束され、警察は死亡者の身元確認作業を進めていた。トップ容疑者の死亡が事実なら、JI武闘派が大きな打撃を受けるのは確実となっている。
トップ容疑者はインドネシア治安当局が拘束を最優先課題にしていた大物テロ犯で、過去には追い詰めながらも逃げられる失態も起こしていた。
国際テロ組織アルカイダとのつながりが指摘されるJIは、インドネシア国内でこれまで多数の爆弾テロ事件を起こしている。
トップ容疑者は02年のバリ島ディスコなどの連続爆弾テロ、03年のジャカルタでの高級ホテル爆弾テロ、04年のオーストラリア大使館爆破未遂事件に関与。また、ジャカルタで今年7月に起きた米系高級ホテル2カ所での連続自爆テロの首謀者ともされる。この事件に絡みジャワ島の家宅捜索に伴う銃撃戦で死亡説が一時流れたが、その後、別人と判明していた。また、ユドヨノ大統領の私邸爆破も謀議していたことが判明していた。