新型インフルエンザ(H1N1型)ワクチンの効果が、接種が少量でも十分だったとする研究結果を、オーストラリアの研究者が10日、米医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンに発表した。
研究者はH1N1型ワクチンを接種した18-244歳の240人を対象に、接種後の抗体量を調査。被験者の半数はワクチン15マイクログラム、半数には倍量の30マイクログラムを接種していた。
ワクチン接種21日後に、被験者の血液中抗体量を調べたところ、抗体の単位である力価(タイター)がいずれのグループでも40単位以上に増加していた。
力価の40単位は、米食品医薬品局(FDA)がインフルエンザのワクチンとして認可する基準となっている。
米国立保健研究所(NIH)の研究でも同様の結果を示せたことから、効果が期待できるワクチンが少量で十分で済み、より多くの人に迅速にワクチンを接種できると期待されている。