中国当局は8日までに、注射針による傷害事件を契機に中央政府への批判が高まっている新疆ウイグル自治区ウルムチ市に、「調和構築要員」として7000人を派遣することを決めた。国営新華社通信が伝えた。
中国共産党関係者によると、派遣される7000人は現地住民を戸別訪問して政策を説明し、ウイグル族と漢族の緊張緩和を図る。
先月17日から始まった傷害事件は、少数派のウイグル族が多数派の漢族を狙った犯行とみられている。3日には安全対策に不満を持つ数万人規模の漢族が武装警察部隊と衝突し、5人が死亡、14人が負傷した。
国営メディアによると、病院で手当てを受けた被害者は3日までに531人にのぼり、うち106人には注射針の痕跡が確認された。警察には6-7日、新たに77件の被害通報があったとされる。
当局はこれまでに45人を拘束し、うち12人を拘置した。政府関係者は、終身刑や死刑などの厳罰を科する方針を表明している。