アフガニスタン北部クンドゥズでNATO主導の国際治安支援部隊(ISAF)に所属するドイツ軍司令官が指示した空爆により、民間人を含む90人以上が死亡したとされる問題で、メルケル独首相は6日、事実関係などの徹底調査を急ぐようNATOにあらためて要請した。
メルケル首相は記者団との会見で、「独政府も私個人も、空爆の経緯や被害状況について、NATOのチームが迅速かつ徹底的な調査を行うことを望んでいる」「犠牲者の中に民間人が含まれていたとしたら、非常に遺憾だ」と述べた。
空爆は4日、イスラム強硬派勢力タリバーンに強奪されたISAF用の燃料トラックを標的に、独軍司令官の指示で実施された。ISAFは当初、空爆当時民間人は近くにいなかったと主張したが、その後、アフガン当局者らが、死者の半数以上は民間人だったとの見方を示している。
経緯の解明に向けた調査は、すでにNATOとアフガン当局が合同で開始している。