中国国営新華社通信によると、新疆ウイグル自治区で3日、注射針を使って人を刺したとして15人が身柄を拘束され、うち4人が訴追された。住民の話では、この事件を発端としてウルムチ市内で大規模な抗議デモが起きている。
女性住民がCNNに語ったところでは、注射針による刺傷事件は民族的対立が動機とみられる。当局は市民に警告メールを送り、注射針は病原菌に汚染されているとして注意を促したという。
美術商の男性は「8月3日以来、ウイグル族が病原の付いた注射針で漢民族を刺している。みんなとても怖がっている」と語った。
注射針事件が発端となり、ウルムチ市内では漢民族数千人による抗議デモに発展。銀行に勤める女性は「抗議デモの最中にも何人かが刺されたと聞いた。ウイグル族が注射針で人を刺しているのに、当局が十分な対応を取らないことにみんな怒っている」と話している。
中国外務省の報道官は、抗議デモの話は聞いていないとしながらも、「中国政府には安定と社会的秩序を維持する能力がある」と述べた。