南米ベネズエラのチャベス大統領は28日、隣国コロンビアとの外交関係を凍結すると発表し、同国駐在のベネズエラ大使を召還したと言う。
コロンビア政府はこれに先立つ27日、ベネズエラが購入した携行型の対戦車弾が左翼ゲリラのコロンビア革命軍(FARC)に渡っていたことが分かったと発表している。
チャベス大統領はこれについて、コロンビア側の主張は誤りであり、同国指導部は無責任だと批判。同国がこれ以上ベネズエラを中傷すれば、ベネズエラで営業しているコロンビア企業の接収も辞さないと通告した。
ベネズエラは今年に入ってロシア製の携行型地対空ミサイルを調達し、4月の軍事パレードで披露した。27日にはロシアから歩兵戦闘車などを輸入する契約を交わしたとされる。
両国の間では、コロンビアがエクアドルにあるFARCの基地を攻撃したことを受け、チャベス大統領が3月にコロンビアとの国境付近に戦車の配備を命令するなど、緊張が高まっていた。