トルコのエルドアン首相は11日、中国新疆ウイグル自治区の騒乱への中国当局の対応をあらためて批判した。アナトリア通信が伝えた。
エルドアン首相は10日、同自治区での騒乱で死者が増えていることについて「大虐殺だ」などと明言。11日にも中国当局の「残虐行為」を非難し、中国国内で少数派のウイグル族を「同化」させる努力を放棄するよう中国側に促した。
エルドアン首相はまた、現在米国に滞在中の亡命ウイグル人活動家、ラビヤ・カディール氏に対する入国査証の発給に前向きな姿勢を表明。カディール氏は関係者を通じて首相に感謝を表し、近くトルコ入りする意向をにじませた。ただし中国国営メディアによると、同自治区政府のウイグル族当局者は「ウイグル族代表の資格はない」と同氏を批判した。
トルコでは中央アジアのウイグル族が、イスラム教徒の同胞とみなされている。首都アンカラの中国大使館前では先週、同自治区の騒乱を受けて数百人規模の抗議デモが行われた。