オバマ米大統領は29日、ホワイトハウスで同性愛者の権利向上をうたう「ゲイプライド月間」の記念レセプションを開き、「同性愛者に権利の平等をもたらすための措置を引き続き後押しする」と表明したと言う。
同性愛者の権利をめぐっては、米軍内で性的指向について触れることを禁じ、同性愛者であることが分かったら除隊させられると定めた規定や、同性カップルの権利を制限した「連邦婚姻保護法」が問題になっている。
こうした規定や法律は廃止に努めるとオバマ大統領は表明。
「この場にいる方たちの多くが、もっと早いペースでの進展を望んでいるのは理解できる。半世紀前に権利の平等を要求したアフリカ系アメリカ人も忍耐を求められたが、それ以上の忍耐をあなた方に求めるのは私のすべきことではない」と語った。
さらに、ヘイトクライム対策の強化や、性的指向に基づく就職差別禁止にも取り組む意向を明らかにし、そのためには議会を動かす必要があり時間がかかるとも弁明。「あなた方の家族を自分の家族と同等に扱い、米国人の大部分が享受している権利を認めることに反対する人たちは、依然として存在する」と指摘した。
40年前、ニューヨークで同性愛者が立ち上がった「ストーンウォール事件」にも触れ、「当時だったら、あなた方、そして私がここ(ホワイトハウス)にいることなど、誰も想像さえできなかっただろう」と語っている。