スリランカの反政府武装勢力「タミル・イーラム解放の虎(LTTE)」は24日、同組織の創始者で最高指導者のプラバカラン議長が死亡したことを正式に認めたと言う。政府は先週、同議長が政府軍の掃討作戦で死亡したと発表したが、LTTE側は否定していた。
LTTE系のウェブサイト「タミルネット」が同組織の対外報道担当者の話として、プラバカラン議長は「スリランカ国家による武力弾圧と戦って殉死した」と伝えた。
スリランカのラジャパクサ大統領は19日の演説で、LTTEの完全制圧を宣言。政府軍はこの直後、同議長を含むLTTE幹部19人の遺体を収容したと発表した。これに対してタミルネットは、議長が無事生存していると主張していた。
プラバカラン議長は、91年のガンジー・インド首相暗殺事件や、93年のプレマダサ・スリランカ大統領暗殺事件の首謀者とされる。LTTEは83年以降、少数派タミル人の分離独立を掲げて武装闘争を展開した。25年間にわたる内戦状態で、7万-8万人が死亡したとされる。