パキスタン軍は9日、北西辺境州で実施しているイスラム強硬派勢力タリバンの掃討作戦で、過去24時間にタリバーン戦闘員45-55人が死亡したと発表した。
パキスタン軍によると、最新の戦闘は同州スワート地区であり、戦闘ヘリコプターがミンゴラ市内にあるタリバーンの潜伏先を攻撃した。現地では住民に対するいやがらせや略奪、放火が多発し、戦闘員らが民家に潜伏している。今回の攻撃では住民にも死傷者が出たが、具体的な人数は不明。
掃討作戦はこのほか、マッタやロエナマルなどスワート地区各地で行われ、戦闘員30-40人が死亡した。隣接するシャングラ地区でも激しい戦闘があったが、死者数は公表されていない。
戦闘が拡大する同地区について、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、軍事衝突を避けるためここ数日間に避難した住民が推定15万人-20万人、今後避難する見通しの住民が30万人との見方を示している。