国連緊急援助調整官室のホームズ事務次長は15日、スリランカ政府軍と反政府武装組織タミル・イーラム解放のトラ(LTTE)の2日間の停戦は「不十分」だとの認識を表明した。
停戦はスリランカ政府が12日に発表し、国連などはこの期間を利用して人道支援物資を現地に輸送した。ホームズ次長は、2日以上の「十分な人道的停戦」が行われるべきだったとの認識を示したうえで、今回の停戦で支援活動が進展したことを望んでいると語った。
また潘基文国連事務総長は、停戦期間が当初の希望より短いと懸念を表明する一方、停戦が内戦終結に有益な第1歩だと一定の評価を示した。
ホームズ次長によると、少数派タミル人を中心とする10万人余りが現在、NY市内セントラルパークのほぼ2倍の面積の地区に密集しており、スリランカ政府軍の攻撃にさらされている。英仏両国の外相は15日、タミル人民間人を「人間の盾」にしているとして、LTTEを非難する共同声明を出した。
ホームズ次長は、内戦報道がスリランカ国内で禁止されている点についても注意を促している。