米国のブレア国家情報長官は26日、アフガニスタンでの米軍事作戦について諜報での支援強化が作戦の成功に不可欠との考えを示した。オバマ政権で就任後、初の記者会見で表明したと言う。
長官はこの中で、米国はアフガン地方での権力構造への理解が足りず、アフガン、パキスタン国境周辺で活動するイスラム武装勢力の活動の実態に関する情報も乏しいと指摘。イラク軍事作戦での戦闘部隊への諜報支援と同一レベルにまで引き上げることがアフガンでは必要と強調した。
アフガンをテロとの戦いの主戦場と位置付けるオバマ米大統領は27日に、包括的なアフガン新戦略を発表し、米兵や文民の数千人規模の追加派遣に踏み切る見通し。ブレア長官は、新戦略がどのようなものであれ、諜報支援の向上が必要と強調。さらに、国境周辺の武装勢力掃討にはパキスタン政府の一層の協力を求めるべきとも述べた。
パキスタン軍のスパイ機関「軍統合情報部(ISI)」がアフガンの政権を追われたイスラム強硬派勢力タリバンを直接支援しているとの見方に対し、長官は直接答えなかったものの、ISIとタリバンの間の歴史的なつながりの存在は認めた。その上で、米国は、パキスタンに対しタリバーンによる脅威への共通理解を持つよう働き掛けるべきだと語った。