08年10月から11月にかけて、米国人のテレビ視聴時間が1カ月あたり平均で151時間に伸びたことが、調査会社ニールセンが23日に発表した調査結果で明らかになった。テレビ視聴時間は年々、長くなる傾向にあり、前年同時期の145時間からも、大きく伸びた。
テレビ視聴時間が長くなった理由として、ニールセンの広報担当ギャリー・ホームズ氏は、ハードディスク・レコーダーなど録画機器の普及を挙げている。
ハードディスク・レコーダーなどのデジタル・ビデオ・レコーダー利用者は08年第4四半期、前年同期から2万人増えて、計7390万人に達している。手軽に長時間の録画が可能になったことから、放映時間に振り回されることなく、都合のいい時間に好きなように番組を見る人々が増えたという。
また、昨年夏からはインターネットや携帯電話でのビデオ視聴時間数も増加。ビデオの視聴時間はインターネット経由が1カ月あたり約3時間、携帯電話経由が同約4時間に増加した。
このほか、世界的な景気後退の影響を受け、外出せずに自宅で手軽に余暇を楽しむ手段としてテレビを選んだ人が増えたことも、大きな要因だと指摘している。
さらに、昨年秋には大統領選挙が実施されたため、選挙関連の演説などを視聴するため、テレビを選んだ人が多いとの分析もしている。