米上下両院が13日に可決した総額約7870億ドル(約72兆円)規模の景気対策法案の採決をめぐり、共和党の有力上院議員らは15日、オバマ大統領が公約に掲げていた「変革」をもたらすことができなかったとして、政治戦略を変えるよう促した。
共和党は法案に反対していたが、採決で3人が賛成に回ったため、法案は上院を通過した。大統領は17日、コロラド州デンバーで法案に署名する見通し。
上院銀行委員会のリンゼイ・グラハム上院議員はABC「ジス・ウィーク」に対し、「もしこれが超党派になるなら間違いだ。これは『信頼できる変革』ではない」と明言し、民主党が一方的に法案を策定して下院で強引に通したとの認識を示した。
また、昨年11月の大統領選でオバマ大統領に敗れたジョン・マケイン上院議員はCNN「ステート・オブ・ユニオン」で、大統領が出足でつまずき、両者が大統領選後に確約した超党派の協力体制から逸れたとの批判を展開した。
しかしギブズ大統領報道官はCBS「フェース・ザ・ネーション」で、景気対策法案が超党派の成功だと主張。「議会が超党派で、国民のためにあらゆる景気対策を容易にしてくれたことを喜ばしく思う」とコメントした。