英国防省当局者は4日、アフガニスタン軍事作戦に従軍していた英軍将校が「国家機密」の流出容疑に問われて逮捕され、本国に移送されたと述べた。
捜査権限はロンドン警視庁に移され、調べを進めている。
漏えいした国家機密の詳細には触れていないが、英紙サンは、将校は知り合った人権団体メンバーの女性に民間人死傷者に関する情報を流したと伝えた。アフガンでの軍事作戦に巻き込まれ死傷した一般人の数字に関するものとみられる。
同紙はこの将校の氏名も伝えたが、人権団体の組織名は明らかにしていない。
情報流出は、同将校がNATO主導の国際治安支援部隊(ISAF)に勤務していた際に起きた。機密保持法違反で有罪が確定すれば、最大で禁固14年の刑を言い渡される可能性があるとしている。
人権団体ヒューマンライツウオッチは昨年、アフガン駐留米軍やISAFの空爆による住民の死亡者は07年に前年から約3倍の321人に増えたと報告していた。