スリランカの最大都市コロンボの警察などによると、同市にある空軍本部近くで2日、オートバイに乗った男が自爆し、空軍の憲兵2人と爆弾処理班の1人が死亡したと言う。
負傷者は30人で、うち3人が重体に陥った。
空軍兵士がオートバイを止め、身体検査をしようとしたところ、自爆したという。胸に隠していた爆弾を起爆させたらしい。男の政治的背景は不明だが、スリランカ軍は2日、少数派タミル人の反政府武装勢力「タミル・イーラム解放の虎(LTTE)」の政治拠点だった北部のキリノッチ町攻略を発表しており、自爆にLTTEが関与している可能性が強い。
自爆攻撃は、ラジャパクサ大統領がテレビを通じた演説で同町奪還を発表、LTTE側に降伏を呼び掛けた約1時間後に起きた。戦略拠点を奪われたLTTEが今後、自爆テロを加速させる恐れも出ている。
軍進攻に劣勢を強いられていたLTTE幹部は先に、支配地を失ってもゲリラ勢力として武装闘争を続行すると宣言していた。LTTEは軍の進攻を受け、司令系統や兵たんの拠点を北東部ムライティブ県に移したとみられる。