政治情勢の混乱が続くアフリカ南部ジンバブエで、コレラによる死者が483人に達したと、WHOが2日、発表した。感染者は8月から1万2000人を超えており、同国の保健省当局者は未報告の例も含め、死者数はWHO発表を大きく超える可能性が高いとしている。
ジンバブエでは今年3月、大統領選が実施され、連立政権合意後も与野党間の権力闘争が続いている。
長期の独裁政権を敷くムガベ大統領下では衛生保健施策が欠如しており、首都ハラレでも水道水が止まっており、飲料水を確保するためにトイレ周辺に穴を掘る住民もいる。
国連児童基金(ユニセフ)は、1カ月間にわたる水処理薬品の支給を決定。ムガベ政権下では、超高率のインフレに襲われて経済が崩壊、水処理薬品だけではなく、医療機関では医薬品なども欠乏している。