イスラエル紙ハーレツによると、国内情報機関シンベトのディスキン長官は2日、極右勢力が同国指導者の暗殺を計画している恐れがあると警告したと言う。
非公開閣議での発言を、匿名の出席者が明らかにしたという。
93年のオスロ合意の立役者となった同国のラビン元首相が、和平反対派に暗殺されたのは95年11月4日。同紙によると、長官は「元首相暗殺から13周年を迎えようとする今、極右組織が銃によって和平プロセスを妨害し、政治的指導者を傷つけようとしている」との見方を示し、「深刻な懸念」を表明した。
ブッシュ米大統領は来年1月までの任期中に中東和平合意の成立を目指してきたが、同国ではオルメルト首相の退陣表明に続く組閣交渉が決裂、来年2月ごろに総選挙が実施される見通しとなり、和平の目標達成は当面不可能との見方が強まっている。